美容 2023年08月29日

エステティシャンの志望動機はどう書く?経験別の例文も紹介

エステティシャンに就職する上で欠かせないのが、履歴書に記載する志望動機です。採用面接では志望動機について質問されることがほとんどであることからも、エステサロンが応募者を評価する上で極めて重要な指標であると言えます。

今回のコラムでは、エステティシャンの志望動機の書き方について詳しく解説していきます。現場経験の有無に応じた例文もご紹介しますので、エステティシャンとしての就業を目指す方はぜひ参考にしてみてください。

エステティシャンの志望動機と自己PRはどう違う?

就職活動の際に志望動機と同様に重視されるのが、自己PRです。志望動機と自己PRについて、2つの違いに触れながら詳しく説明していきます。

志望動機

志望動機は、応募先のエステサロンで働きたいと考える理由を伝える項目を指し、以下のような構成で作成することが一般的です。

  • エステ業界を志望した理由
  • 応募先のサロンを志望した理由
  • 自分の強み・スキル
  • 入社後どのように貢献できるか

世の中に存在する数多くの職種の中からエステティシャンを選んだ理由だけでなく、応募したサロンで働きたい理由にも言及しましょう。絶対に応募先のサロンで働きたいという、強い熱意やこだわりをアピールすることができます。

新しい人材を採用する際、エステサロンは給与だけでなく教育コストや保険料、備品代(ユニフォームや名札など)といった多くの費用を負担しなければなりません。せっかく採用した人材が簡単にやめてしまうと、費やしたコストが無駄になってしまいます。

こうした理由から、エステサロンは長く働ける人材を求めています。「このサロンで働きたい」という明確な意志を持った方は、継続的に勤務してくれるだろう、と高く評価される可能性が高いです。

自己PR

応募するエステサロンの魅力を伝える志望動機に対して、自己PRは強みやスキル、経験といった自分自身の強みをアピールする項目です。サロン側が求める人物像に則した強みを発信すれば、エステサロンに欲しい人材だと思ってもらえる可能性が高まります

  • お客様を満足させる施術スキル
  • お客様の悩みを聞き出すスキル
  • お客様の状況に応じて最適な施術を提案するスキル
  • 物販の商品を勧めて購入を促すスキル
  • サロンワークを効率良くこなすスキル

エステティシャンには、上記のように多様な能力が求められます。長時間立ったままで施術を行ったり、営業時間外にもカルテ管理や店内の清掃などに取り組んだりしなければならないため、体力的な負担が大きいのも特徴の1つです。

コミュニケーション力をアピールする、健康で体力に自信がある旨を伝えるなど、エステティシャンとしての業務を行う上でプラスとなるポイントをアピールすると良いでしょう。

資格を取得している方は、必ずその旨も盛り込んでください。エステティシャンとしてのスキルを客観的に証明できる以下のような資格は、取得するために膨大な時間と労力を必要とします。

  • AJESTHE認定エステティシャン
  • AEA認定エステティシャン

強い意志を持って学び続けることが求められるこれらの資格をアピールすれば、高い熱意を持って努力できる人物だという印象を与えることができるでしょう。

エステティシャンが志望動機を書くポイント

以下のようなポイントを押さえて志望動機を書くと、エステサロンの担当者に好印象を持ってもらうことができます。

  • 目標やキャリアプランを明確に伝える
  • 簡潔に・具体的に書く

目標やキャリアプランを明確に伝える

先述した通り、エステサロンは長く働いてくれる人材を求めています。サロンの一員になることで達成したい目標やキャリアプランを志望動機に明記すると、長期的に働くことをしっかりと見据えている人材だと思ってもらうことができます

  • 3年後に新人スタッフの育成に携わりたい
  • 1年後に先輩の助けを借りることなく施術を行えるようになりたい

このように、期間と実現したいことを具体的に伝えると、より説得力が増すでしょう。

エステサロンの担当者が採用したくなるようなメリットを含んでおらず、採用したいと思えない以下のような目標を記入するのはおすすめできません。

  • 抽象的な目標(例:いずれは一人前になりたい)
  • 個人的な目標(例:お金を稼ぎたい)

キャリアプランがぼんやりしていると、「実現する気がなく、とりあえず書いているだけなのでは」という誤解を与えてしまいます。また、収入のような個人的な事情に関する目標を掲げると、エステサロンへの貢献度が期待できない人材だという評価を受ける事も考えられます。

自らの志望動機やサロンの方針と離れた目標も避けてください。例えば、地元密着型のサロンで「海外で活躍できる人材になりたい」という目標を掲げてしまうと、サロンについてあまり調べていないのではないかと疑念を抱かれてしまいます。

簡潔に・具体的に書く

志望動機は、履歴書の限られたスペースに記入しなければなりません。伝えたいことを列挙してまとまりのない文章を書いてしまうと、結局何を伝えたいのかがわからない曖昧な内容になってしまいます。

一文あたりの文字数を少なくする、主語を短くするなど、簡潔な文章で記述することを心掛けましょう。

具体的なエピソードを盛り込むのもおすすめです。応募先のサロンで働きたいと考えた経緯を、担当者がより明確にイメージすることができます。担当者の心を動かすエピソードで担当者の記憶に強く残ることができれば、採用に近づけるかもしれません。

エステティシャンが避けるべき志望動機とは

エステティシャンが志望動機を作成する上で意識すべき重要なポイントとして、嘘をつかないことが挙げられます。面接で深堀りした質問を受けた際に、スムーズに答えられなかったり矛盾した話をしてしまうと、担当者に不信感を与えてしまうためです。

自分の思いを率直に記載することは大切ですが、以下のような内容を盛り込むのは避けましょう。

  • 待遇面を理由にする
  • 受け身の理由を盛り込む

待遇面を理由にする

  • 自宅からの距離が近い
  • 残業が少ない
  • 給与が高い
  • 福利厚生が充実している

このような待遇面でのメリットを志望動機に盛り込むべきではありません。楽そうだから志望しているのではないか、成長意欲が低いのではないかといった評価を受けてしまいかねないためです。

さらに、より待遇の良い求人があれば簡単に離職してしまうのではないかという疑念を与えてしまう可能性もあります。

仮に待遇の良さを決め手として応募するエステサロンを選んだとしても、その旨を正直に伝えてしまうと、採用が遠のいてしまうでしょう。

受け身の理由を盛り込む

「経験豊富な先輩から施術スキルを教わりたい」といった自ら学ぼうとする姿勢が欠けた受け身の志望動機はおすすめできません。自身の力で活躍したいという熱意が感じられず、主体性に欠けた印象を与えてしまいます

  • 施術経験を積んでスキルを身に付け、多くのお客様に満足してもらいたい
  • カウンセリングスキルを高めて契約率を上げたい

上記のように、自ら学ぶ姿勢や実現したいことを盛り込んだ主体性の高い志望動機を作成することが大切です。

未経験者を積極的に採用しているエステサロンの中には、充実した研修制度を強みとしているところも少なくありません。研修制度について言及した志望動機を作成する際には、以下のような内容を含めると責任感の強さをアピールできるでしょう。

  • 研修制度で身に付けたいスキル
  • 研修制度で学んだことを生かしてサロンにどのように貢献したいか

志望動機作成の5ステップ

エステティシャンの志望動機を効果的に作成するには、戦略的なアプローチが重要です。以下の5ステップで、採用担当者の心に響く志望動機を作成しましょう。

STEP1:自己分析

まずは自分自身を深く理解することから始めます。

なぜエステティシャンになりたいか

単に「美容に興味がある」では不十分です。美容に関心を持ったきっかけとなる具体的な体験を思い出しましょう。「自分がエステで肌トラブルが改善された」「家族がエステで自信を取り戻した姿を見た」など、原体験を明確にすることで志望動機に説得力が生まれます。

どんなエステティシャンになりたいか

理想とするエステティシャン像を具体的に描きましょう。フェイシャル、ボディ、脱毛など専門分野の選択や、「お客様に寄り添える」「技術を極める」「チームをまとめる」など人物像を明確にします。3年後、5年後の具体的な目標設定も重要です。

自分の強み・スキルの棚卸し

これまでの経験で培った強みを整理します。接客業経験があればコミュニケーション力、手作業が得意なら施術への適性、チームスポーツ経験があれば協調性など、エステティシャンの仕事に関連付けられる特徴を洗い出してください。

STEP2:業界研究

エステ業界全体を理解することで、志望動機に専門性を持たせます。

エステ業界の現状と将来性

市場規模は約3,900億円で回復傾向にあり、メンズエステや介護脱毛などの新分野が成長しています。最新美容機器の導入による技術革新や、個別対応への顧客ニーズの高まりも把握しておきましょう

求められるスキル・人物像

技術面では基本的な施術技術や美容機器の操作スキル、人間性ではホスピタリティ精神やコミュニケーション能力が重視されます。また、提案力や営業力、チームワークなどのビジネススキルも必要です。

サロンの種類と特徴

大手チェーン、個人サロン、高級サロン、専門特化型など、それぞれの特徴を理解し、自分に適したサロンタイプを見極めましょう

STEP3:企業研究

応募先サロンについて詳しく調べ、志望動機の具体性を高めます。

応募先サロンのコンセプト

公式サイトで企業理念やミッション、SNSでサロンの雰囲気、口コミサイトで利用者の評価を確認します。他サロンとの差別化ポイントや大切にしている価値観を把握しましょう。

提供サービス・施術メニュー

主力メニューや特色あるサービス、使用機器・化粧品を調べることで、そのサロンの技術レベルやターゲット顧客層を理解できます

企業理念・働く環境

人材育成方針、労働環境、企業文化、社会貢献活動など、働く環境についても詳しく調査し、自分の価値観との適合性を確認します。

STEP4:構成作成

STEP1〜3で整理した内容を基に、論理的な構成で志望動機を組み立てます。

結論(志望理由)

最初に明確な志望理由を述べ、読み手の関心を引きます。簡潔で印象的な表現で、応募先サロンの特徴と自分の価値観との接点を示しましょう

例:「お客様一人ひとりの美しさを内面から引き出す貴社の理念に深く共感し、エステティシャンとして貢献したく志望いたします。」

根拠(きっかけ・体験)

志望理由の裏付けとなる具体的なエピソードを紹介します。美容・エステに関心を持ったきっかけや、応募先サロンでの体験談があれば効果的です。

貢献(どう活躍するか)

自分の強みやスキルを活かして、どのように貢献できるかを具体的に示します。保有スキルの活用方法やサロンの課題解決への貢献を明確に表現しましょう。

目標(将来のビジョン)

長期的な目標を示すことで、継続して働く意欲をアピールします。3年後、5年後の具体的で実現可能な目標を設定し、サロンの発展との関連性も示しましょう。

STEP5:ブラッシュアップ

作成した志望動機をより良いものにするため、最終調整を行います。

読み返し・推敲

論理的な流れ、具体性、簡潔性、誤字脱字をチェックします。一晩置いてから読み返したり、声に出して読んだりすることで、改善点を発見できます。

第三者チェック

家族・友人、業界関係者、キャリアカウンセラーなどに客観的なフィードバックを求めましょう。志望理由の明確さ、熱意の伝わり方、読みやすさを確認してもらいます。

面接練習

志望動機を口頭で説明する練習を行います。鏡の前での練習、ロールプレイ、録画練習など様々な方法で、自然な表現で話せるよう準備しましょう。感情を込めて熱意が伝わるように、1〜2分程度で簡潔にまとめることがポイントです。

この5ステップを丁寧に実行することで、採用担当者に強い印象を与える志望動機を作成できます。時間をかけて準備することで、面接での自信にもつながり、理想のサロンへの就職に大きく近づけるでしょう。

エステティシャンの志望動機の例文

ここからは、エステティシャンとしての経験の有無に応じた志望動機の例文を紹介します。

経験者の場合①

私は前職でもエステティシャンとして働いており、施術を通してお客様の理想を叶えることに大きなやりがいを感じ、志望いたしました。特に貴社を志望している理由は、「お客様に心からのおもてなしを提供する」という貴社の理念に共感したからです。

以前勤務していたサロンでは、お客様がそれぞれ好むドリンクや空調の温度を把握し、快適に施術を受けてもらえる環境を整えるよう心掛けてきました。その結果、店内のエステティシャンの中で最も多くの指名客を獲得できました。

貴社に入社できましたら、お客様の気持ちに寄り添ったおもてなしを提供して、お客様を感動させる接客や施術で貢献したいと考えております。

経験者の場合②

私は前職でもエステティシャンとして働いており、主にフェイシャルエステを担当していました。多くのお客様と向き合う中で、顔だけでなく身体に関する悩みの相談をいただくことが増えてきました。

フェイシャルエステに留まらず、ボディエステに携わることで、お客様に全身の美を提供したいと感じるようになりました。「トータルビューティーを届ける」という貴社のコンセプトに深く共感し、志望を決意いたしました。

貴社に入社できましたら、幅広い施術スキルを積極的に学び、担当できる施術の幅を広げ、1人でも多くのお客様の悩みを解決して貢献できるよう精進いたします。

未経験の場合①

私は以前から美容に強い興味があり、美容に関する知識やスキルを極めてお客様に感動を与えたいと考え、エステティシャンを志望いたしました。特に貴社を志望している理由は、「まごころを込めてお客様との信頼関係を築き上げる」という理念に感銘を受けたからです。

前職ではアパレル販売員として、お客様の希望に応じた最適な商品を提案することを意識して精進してきました。その中で、お客様の悩みを聞き出す傾聴力や、商品を深く理解してその魅力を伝える力を習得してきました。

貴社に入社できましたら、前職で身に付けた傾聴力を生かしてお客様が悩んでいることを親身に聞き、それらを解決できる施術を提案することで貢献したいと考えております。

未経験の場合②

私は学生時代肌荒れに悩まされており、貴社でフェイシャルエステの施術を受けた経験があります。エステティシャンの方が親身になって悩みを聞いてくださったことに感銘を受け、自分と同じような悩みを抱えているお客様を喜ばせたいと感じ、志望いたしました。

貴社に入社できましたら、エステティシャンに求められる施術スキルやカウンセリングスキルを1日も早く身に付けられるよう積極的に学ぶ姿勢を忘れず、自身の経験に基づいたアドバイスでお客様を支えることを通して貢献したいと考えております。

魅力的な志望動機で熱意やスキル・経験を伝えよう

必須となる資格がなく未経験でも目指せることから、エステティシャンは人気の高い職種の1つです。条件の良いエステサロンの中には、激しい競争を突破しなければ採用を勝ち取れないところもあるでしょう。

今回ご紹介したポイントを押さえて担当者の心を揺さぶる志望動機を作成し、エステティシャンとして活躍する夢の実現を目指してみてはいかがでしょうか。

エステティシャンの他にも、美容業界で活躍できる職種は数多く存在します。株式会社NBSでは、美容機器の導入を検討しているサロン様をサポートする様々な職種について募集を行っています。興味のある方は、ぜひこちらをクリックして詳しい情報をチェックしてみてください。

この記事の執筆者

NBS

NBS編集部

株式会社NBSは創業以来、日本全国の約1,500店舗のエステサロンや美容室に脱毛機を導入し、約3,000店舗のサロンと商品取引を行ってきた美容総合メーカーです。特に脱毛機においては業界のリーディングカンパニーとして数多くの商品を開発してきました。本サイトでは、美容サロンに関するこれまでの豊富な知識と経験を活かし、サロンオーナーの皆様に役立つ情報発信を行ってまいります。

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