美容 2023年03月22日

ダーマペンとは?効果や施術の注意点など解説

ニキビや毛穴の開きなど、さまざまな肌の悩みに働きかけるダーマペン。術後のダウンタイムが少ないことや比較的安価に試せることから、近年注目を集める美容医療のメニューです。

今回のコラムでは、ダーマペンの効果や注意点、施術の流れなどを徹底的にご紹介いたします。

ダーマペンとは

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ダーマペンとは、皮膚が持つ自然治癒力を活用した治療です。髪の毛よりもさらに細い針で肌の表面を刺激し、目には見えないような小さな穴を一時的に開けることで、肌の回復力を向上させます。ダーマペンの刺激により、「コラーゲン」や「エラスチン」など肌の潤いやハリを保つのに重要な成分を生み出す線維芽細胞を活性化させ、ターンオーバー(肌が生まれ変わるサイクル)を促します。

つまり、わざと皮膚を傷つけることで、肌の新陳代謝をアップさせる仕組みです。

【肌に針を刺す】ため、エステサロンでは取り扱いが無く、美容皮膚科、クリニックなどの医療機関で提供されるメニューです。

ダーマペンの効果

肌は、角質層、表皮層、基底層、真皮層という順番で覆われています。ダーマペンは針の長さを調節し、肌の悩みに合わせた層に向けたアプローチが可能です。

ここではどんな悩みの改善が望めるのかご紹介していきます。

  • ニキビ跡・クレーター・傷跡
  • 毛穴の開き
  • ニキビ・ニキビ予防
  • シワやたるみ
  • 肉割れ、妊娠線
  • シミやくすみ

ニキビ跡・クレーター・傷跡

皮膚がへこんだり、盛り上がったりするニキビ跡やクレーター、傷跡はセルフケアではすぐには治りません。これは肌表面のダメージではなく、真皮層や皮下組織にまで及んでいるからです。肌表面ではターンオーバーが自然に行われていますが、真皮層では行われません。そのため、一度、ニキビ跡やクレーターができてしまうと、自然には治りにくいのです。

ダーマペン治療を行うと、真皮付近までしっかりと刺激が届き、肌のターンオーバーを活性化させてくれます。コラーゲンやエラスチンなどが増幅し肌再生を促すため、繰り返し治療を行うことで肌の凹凸も目立たなくなるでしょう。

毛穴の開き・詰まり

毛穴の開きが起こる原因は乾燥や加齢などいくつかありますが、そのひとつに過剰な皮脂の分泌や角栓の詰まりがあります。解決するためには、まず毛穴に詰まった汚れを排出させ、毛穴を引き締める必要があります。

ダーマペンによる治療を行うことで、ターンオーバーが促進されると、自然に毛穴に溜まった汚れを排出できるようになります。ターンオーバーが正常に働くことで、皮脂が溜まりにくく、汚れが詰まり毛穴が広がるのを継続して防止するのに繋がります。

ニキビ・ニキビ予防

軽度のニキビであれば、ダーマペンにより改善が期待できます。ニキビの原因となるアクネ菌は毛穴に詰まった皮脂や角質を栄養として増殖します。このアクネ菌に対抗するため肌のバリア機能が働き、炎症が起きるのがニキビです。

ニキビの種類や症状によって、適切なケアがありますが、基本的に肌を清潔に保つこと、水分と油分のバランスを整えること、ターンオーバーを整えて肌を健康的な状態に近づけることが重要です。

すでに述べた通り、ダーマペンによりターンオーバーが促進され毛穴の詰まりが改善されれば、菌が増殖すること無く清潔な環境を保つことが可能です。これにより結果的にニキビの改善、発生を防いでくれます。

ただし、ニキビが膿んでいたり、赤く腫れていたりと炎症がひどい場合は、ダーマペンを行うことで悪化する可能性があります。別途でニキビ治療を行いましょう。

シワやたるみ

線維芽細胞によって生成されるコラーゲンやエラスチンなどの美容成分は、加齢や紫外線によって減少していきます。これにより肌の弾力やハリが失われ、シワやたるみが発生してしまいます。

ダーマペンで刺激することで、新たに美肌成分の生成を促してくれるため、シワやたるみの改善効果に期待できます。

肉割れ、妊娠線

見た目にも大きく影響する肉割れや妊娠線。コンプレックスとして悩んでいる女性も少なくありません。

体重の増減により伸縮性の乏しい真皮にダメージが加わり、表皮部分に透けて見えるのが原因です。改善するには、真皮層に働きかけるのが重要となり、肌表面のスキンケアやマッサージなどでは治りにくいです。

ダーマペンは真皮層に働きかけ、なおかつ針の深さの調節が可能で曲線にも対応できるため、一人ひとりに合わせて治療することも可能です。

シミやくすみ

シミやくすみの原因は、メラニンが過剰生成されることにあります。シミやくすみができてもターンオーバーが通常通りされていれば、新しい細胞が常に肌表面に押し上げられるため、何もしなくても自然に改善が望めます。

しかし、加齢や肌ダメージなどでターンオーバーが乱れメラニンが過剰生成されれば、古い角質が皮膚に残った状態になり、シミやくすみとして皮膚に現れます。

ダーマペンでターンオーバーを促進することで、シミやくすみの改善のサポートをしてくれます。

ダーマペンの特徴

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多くの美容効果に期待ができるダーマペン。次に特徴をご紹介していきます。

  • ダウンタイムが少ない
  • 美容液や薬剤の追加で他の効果にも期待できる
  • ペン型で細かな部分まで治療できる
  • 痛みが少ない、傷跡が残りにくい
  • 副作用に注意

ダウンタイムが少ない

極細の針を使用しているため、ダウンタイムが少ないのが大きな魅力。施術後は肌への刺激に気をつければ、基本的には翌日からメイクをしたり、通常通りのスキンケアを行ったりすることが可能です。(個人差や治療により差があります)

ちなみにダーマペンを打つ深さによって痛みやダウンタイムは異なります。

  • 0.25mm:2日程度
  • ~1.5mm:4~5日程度
  • ~2.5mm:6~7日程度

深くなればなるほど、痛みは強くなりダウンタイムは長くなる傾向があります。クレーターや傷跡、妊娠線の治療の場合、真皮層までアプローチするためダウンタイムも長めになってしまいます。赤みが強く出ることもあるため、あらかじめ心積もりをしておくと良いでしょう。

美容液や薬剤の追加で他の効果にも期待できる

ダーマペンの大きな魅力の一つとして、オプションで有効成分の入った美容液や薬剤と組み合わせ、さらなる効果に期待できることがあげられます。

マッサージピール(コラーゲンピール)と組み合わせたヴェルベットスキンが代表的なメニューです。組み合わせることで、小じわ、シミやくすみなどを目立たなくしたり、ハリやツヤの違いを実感しやすくなります。

マッサージピール以外にも、ウーバーピールやコラーゲンブースターなど、美白やリフトアップなど悩みに合わせて薬剤を選ぶことが可能です。

ペン型で細かな部分まで治療できる

名前の通り、ペン型の美容機器のため、細かな部分にアプローチが可能です。

顔や目元、口元などにできた小じわやくまなど、大きな機械では扱いにくい部位にもしっかりとケアすることができます。

痛みが少ない、傷跡が残りにくい

針を使用しているため、治療中に刺すような痛みを感じることがあります。ただし、超極細針のため、激しい痛みではありません。

細い針を使用するので傷跡が残りにくいのも特徴です。ただし、肌の弱い部分に深く針を指したり、不必要に何度も傷つけると跡が残る可能性があります。

そのため、きちんと技術力のあるクリニックで治療を受けるのが大切です。症例写真や口コミを確認し、注意して選ぶようにしましょう。

副作用に注意

さまざまな美容効果に期待でき、ダウンタイムが少ないダーマペンですが、副作用があることも理解しておきましょう。

  • 皮むけ
  • 赤み
  • かゆみ
  • 腫れ
  • 内出血

施術後、肌再生が行われる際に、皮が剥けて来ることがあります。めくると炎症を起こしてしまうリスクがあるので、無理にはがしたりこすったりするのは避けましょう。

直後は肌のかゆみや赤みなどを感じることが多いですが、これも通常であれば2日〜1週間程度で収まります。長引いたり、強く違和感を感じたりするようであれば、早めに医療機関に相談してください。

ダーマペンの効果を実感できるのはいつごろから?

肌を傷つけているため、施術直後は赤みや傷、軽度の出血がある状態になります。針の深さや肌質にもよりますが、回復するまで2日〜1週間程度、その後1〜2週間ほどで効果を実感できると言われています。

一般的には、施術から1ヶ月後には1回目の効果が安定するパターンが多いようです。

効果を実感するには継続的な治療がおすすめ

肌のキメ感やハリをアップさせる程度であれば、1回の施術でも効果は十分感じられることでしょう。

しかし、ニキビ跡や濃い色素沈着は、1回で完全に除去するのは難しいため、3〜5回を目安に繰り返し行うのがおすすめです。効果が安定してくる3~4週間ごとに治療を行うと、肌への負荷を抑えながら、治療効果を引き出すことができます。

ダーマペンを受けることができないケース

ダーマペンは金属の針で肌に刺激を与える方法です。金属アレルギーの方は治療を行えません。不安な人はカウンセリングで相談し、アレルギー検査を受けるのがおすすめです。他にも以下に当てはまる場合は治療を断られる可能性があります。

  • 金属アレルギー
  • 妊娠予定があるもしくは妊娠中、授乳中
  • 施術部位に傷や炎症がある
  • ひどい肌荒れがある
  • ケロイド
  • 血友病

この他にも酒さやヘルペス、いぼ、皮膚硬化症などの症状がある方、治療箇所にアートメイクやタトゥー等がある場合は、治療ができないことがあります。敏感肌や肌トラブルが起きやすい肌質なども、ダウンタイムや副作用が長引くことがあるため、カウンセリング時に医師に相談しておくのが安心です。

ダーマペンの治療の流れ

一般的には以下の流れで治療が行われます。

  1. 予約
  2. 受付、問診票記入
  3. カウンセリング
  4. 施術
  5. アフターケア

予約

多くのクリニックは完全予約制をとっています。電話や予約フォーム、アプリなど院の公式サイトで指定された方法で予約してください。

クリニックによって初回はカウンセリングのみのこともあります。施術を受けたい時は別途予約が必要となるため、確認しておきましょう。

受付、問診票記入

受付後、問診票に悩みや当日の体調について記載します。

当日の持ち物は、保険証、(服薬している場合)お薬手帳のみです。施術後赤みが出てくるため、気になる場合は帽子やメガネなどを準備しておくのが良いでしょう

カウンセリング

医師のカウンセリングを行い、肌状態の確認を行います。薬剤や針の深さなどもカウンセリングによって決定します。

初回カウンセリングには料金がかかることが多いため、確認しておきましょう。

施術

施術は以下の順で行われます。

  1. クレンジングや洗顔
  2. 麻酔クリームの塗布
  3. 美容液・薬剤の塗布
  4. ダーマペンの施術

顔の施術であれば30分前後で終わることが多いですが、洗顔や麻酔が効いてくるまでの時間などを加味すると1時間前後と考えておいてください。

アフターケア

シートマスクやコットンなどを使用して、しばらくクールダウンをします。施術後はメイクなどはできないため、会計が済んだらそのまま帰宅します。

ダーマペンの注意事項


安全性が高く、さまざまな効果に期待できることから美容医療の中でも人気のダーマペンですが、あくまでも医療行為のため、注意しておきたいことが何点かあります。

ここでは、施術前後に分けて注意点をお伝えいたします。

施術前

施術前の注意点は以下の4点です。

  • 日焼けには注意する
  • 刺激を与えるような化粧品・ケア用品は控える
  • 服薬は医師に相談する
  • 他の施術との間隔を充分に空ける

日焼けには注意する

紫外線を浴びた肌は、熱を持ち乾燥し、軽い火傷のような状態になります。ダメージを負っている肌にダーマペンの施術を行うと、痛みを強く感じてしまったり思いもよらない肌トラブルが発生したりする可能性があります。

予約前には過度な日焼けを避けるように注意を払ってください。

刺激を与えるような化粧品・ケア用品は控える

肌への刺激が強い「トレチノイン」などのピーリング剤、「ビタミンA(レチノール)」などを含むスキンケア用品は控えるのがベター。できる限り敏感肌用のケア用品など低刺激な物を選んでください。

服薬は医師に相談する

シミや肝斑の治療薬の「トレチノイン」やニキビ治療薬などの服薬をしている場合、施術前から使用を停止を推奨されることがあります。これはダーマペンの刺激が強く出過ぎることがあるからです。服薬中の場合はお薬手帳を持っていき、市販薬であれば名前を確認して、医師に必ず伝えてください。

他の施術との間隔を充分に空ける

レーザーやピーリングなど他の治療を受けている場合は、施術間隔に注意してください。クリニックによりますが2週間〜1ヶ月程度間隔を空けるように定められてる事が多いです。

エステでの光脱毛やクリニックでのレーザー脱毛でも同様です。必ず治療を受ける前に医師に確認してください。

施術後

施術後は、赤みや熱が早く引くよう、刺激を与えたり代謝を上げたりすることは避けてゆっくりと過ごしてください。以下にて具体的に説明していきます。

  • 日焼けに気をつける
  • スキンケアやメイクは12時間後から
  • 過度な飲酒は避ける
  • 入浴やサウナは控える
  • 激しい運動は避ける

日焼けに気をつける

ダーマペンで肌に刺激を与えているため、術後に日焼けするとシミやくすみが出やすい可能性があります。肌への刺激を避けるために、術後すぐは日焼け止めクリームが使用できないことも多いため、日傘や帽子などを準備しておくのが良いでしょう。

スキンケアやメイクは12時間後から

多くのクリニックではダーマペンの施術直後は、いつもどおりのスキンケアやメイクは禁止されています。肌は傷を修復している最中のデリケートな状態なのでクリニックから処方されたスキンケアを使用してください。翌日から、通常通りスキンケアやメイクが可能です。

過度な飲酒は避ける

飲酒を行うと、血行が良くなり体温が上がります。すると赤みがなかなか引かなかったり、かゆみを伴ったりと肌トラブルに発展してしまう恐れがあります。

飲酒は禁止ではありませんが、ダウンタイムの症状があるうちは控えめにしておくのがベスト

アルコールは利尿効果が高いところも気になるポイントです。必要以上に体内の水分を排出してしまうことで、肌が乾燥してしまうことを防止してください。

入浴やサウナは控える

長時間の入浴やサウナも体温を上げる行動の一つです。体温が上がるとかゆみも出やすくなるため、できる限りシャワーで済ませるほうが安心です。

激しい運動は避ける

体温が上がる行動に運動もあげられます。ジムやジョギングなどは、ダウンタイムの症状が収まるまでは控え、軽いヨガやストレッチなどのリラックスを目的とした軽い運動程度にしてください。

注目度の高い美容医療「ダーマペン」

ダーマペンとは髪の毛よりも細い針で肌を刺激して、肌本来の再生力を利用して美肌効果を狙う治療です。

  • ニキビ跡・クレーター・傷跡
  • 毛穴の開き
  • ニキビ・ニキビ予防
  • シワやたるみ
  • 肉割れ、妊娠線
  • シミやくすみ

など、効果はさまざまです。しかし、ダウンタイムがあることや治療前後の注意点も多く存在しています。美容医療を受ける際には医師にしっかりと質問を行うのが重要です。

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