施術室や待合室など、これから新しくエステサロンを立ち上げる際には内装の間取りを考える必要があります。

間取りによって初期費用も大きく変わってくるため、慎重に考えたいですが、その際に悩みがちなのがシャワールームを設置するかどうかということ。

お客様にとってもシャワールームはあるに越したことはありませんが、実際に設置しているエステサロンはそこまで多くありませんよね。

今回のコラムではエステサロンにおけるシャワールームの必要性や設置にかかる費用などを解説します。興味があればぜひ最後までご覧ください。

エステサロンにシャワールームは必要？

冒頭でもお伝えしたように、エステサロンにシャワールームは必須というわけではありません。特にスペースや部屋数が限られている個人サロンなどでは、シャワールームがないお店の方が多いです。

しかし、お客様にとって、シャワールームはあって困るというものでもありません。そのため、前提として「シャワールームはなくてもいいけど、あるに越したことはない」という認識を持っておきましょう。

高級サロンではシャワールームが珍しくない

シャワールームは設置していないエステサロンの方が多いですが、高級サロンは別です。料金が高い分、設備も充実しており、シャワールームが設置されているケースも多いです。

シャワールームの具体的なメリットについては後述しますが、設置することで顧客満足度が上がるのは間違いありません。あくまで付加価値の1つであることは変わりありませんが、「高級サロンであればシャワールームの必要性も上がる」と理解しておいてください。

シャワールームのメリットは何？

それではシャワールームがあることでお客様にどのようなメリットがあるのか具体的に解説します。

• 施術の前にリフレッシュできる
• 深くリラックスできる
• 清潔な状態で退店できる

これらは一見当たり前のように思えますが、お客様の立場で考えると意外に深い理由があります。一つひとつ解説していくので、参考にしてみてください。

施術の前にリフレッシュできる

これからエステを受けるという時、せっかくなら気持ち良く施術を受けたいですよね。例えば平日の夜、仕事終わりの疲れ切った状態でエステを受ける際、事前にシャワーを浴びてリフレッシュできれば、それだけでお客様の満足度は上がります。

季節によってもシャワールームは重宝されます。夏場に汗を洗い流してから、冬場に冷えた身体を温めてから施術を受けたいという気持ちになるのは当然のことです。

深くリラックスできる

シャワーを浴びるとすっきりするというのは何も気持ちの問題だけではありません。湯舟に浸かった時ほどではありませんが、シャワーを浴びて身体が温まると血管が拡張し、副交感神経の働きが活発になります。

副交感神経の働きにはリラックス作用があるため、いきなり施術をするのと比べて深くリラックスできるようになります。結果的にお客様の満足度が高まり、リピートに繋がるでしょう。

清潔な状態で退店できる

最後にお伝えするメリットは清潔な状態で退店できるということです。

エステの内容によっては、オイルやジェルなどを身体に塗布することも考えられますよね。最後に拭き取るとしても、きちんと洗い流さないと、少なからずベタベタとして感触が残ってしまいます。

もしお客様がサロンの近くに住んでいるのであればそこまで気にならないかもしれません。しかし、自宅まである程度の距離があると、不快感を抱いたまま移動することになります。

シャワールームがあればそのような事態を防ぎ、退店後も気持ち良く過ごしてもらえるようになります。

シャワールームの設置費用はいくらかかる？

肝心の費用についてですが、シャワールームの設置には在来工法とユニット工法の2種類があります。

在来工法は一般的なシャワールームを設置する方法で、壁や床などもしっかりと整える必要があります。対してユニット工法とは、簡易的なシャワーユニットをそのまま室内で組み立てる方法です。

• 在来工法：50万円～250万円
• ユニット工法：20万円～60万円

それぞれの費用相場は上記の通りです。在来工法の方がしっかりとしたシャワールームを設置することができますが、その分費用も高くなります。しかし、エステサロンでは無理に本格的なシャワールームを設置する必要はないため、ユニット工法でも十分です。

ただし、シャワールームそのもののグレードや、給排水管の工事内容によって変動します。あくまで目安として参考にしてみてください。

シャワールームの設置に必要なスペースはどれくらい？

前述したシャワーユニットであれば、小型タイプだと100cm×100cm未満のサイズに収まるため、そこまで広いスペースは必要としません。

同時に個室の一角でも十分収まるので、シャワールームのためにわざわざ1つの個室を用意する必要もありません。その場合、着替えなども個室で行うことができるためおすすめです。

ただし、水道管の兼ね合いで任意の位置に設置できない可能性があるという点に注意しましょう。ある程度間取りを決めたら、シャワールームの位置も含めて実現できるか業者に確認することをおすすめします。

エステサロンでシャワールームを設置する際の注意点

最後にエステサロンでシャワールームを設置する際の注意点についてお伝えします。特に以下の3点を押さえておきましょう。

• ランニングコストが上がる
• 回転率が悪くなる
• 保健所に申請する必要がある

ランニングコストが上がる

シャワールームを設置する注意点の1つはランニングコストが上がるということです。水道代がかかることはもちろん、シャンプーやメイク落としのような消耗品も取り揃える必要があります。

また、毎日のタオルの消費量も一気に増え、洗濯に手間がかかることも考えられます。

そのほか、シャワールームを1つ導入するだけで細々としたコストや手間がかかるということを覚えておきましょう。

回転率が悪くなる

回転率もどうしても悪くなってしまいます。

短く見積もっても1回のシャワーに10分〜15分ほどはかかってしまいますが、施術の前後にシャワーを浴びると仮定すると、1人のお客様の施術にかかる時間が20分〜30分程度伸びることになります。

シャワーを浴びている最中は他の仕事ができるとしても、常にお客様に気を遣う必要があり、精神的な負担は決して小さくありません。

また、1日の予約数も制限されてしまいます。仮に料金設定を高くしても、予約数が減ってしまうと合計の売上が下がってしまう可能性は十分にあります。

保健所に申請する必要がある

通常、エステサロンの開業に特定の資格や認可は必要ありませんが、シャワールームを設置する場合は公衆浴場法が適用されてしまいます。保健所に申請し、きちんと許可を得る必要があります。

申請書の内容は特に難しくはありませんが、記入欄がたくさんあるので、よく確認して確実に申請しましょう。

シャワールームで顧客満足度が上がる！

シャワールームの設置は費用やスペースのほか、いくつかのハードルがあるのは確かですが、少なくともお客様にとっては圧倒的にメリットの方が多いです。できるだけ質の高いサービスを提供し、お客様に満足してもらいたいという方はぜひ設置を検討してみてください。

そのほか、エステサロンを開業する時は様々な疑問や悩みが伴いますが、NBSではそういったサロンの開業を予定している方のサポート事業を行っております。長年培ったノウハウを活かし、お客様の成功を支援しているので、サロン開業に関して何か不安をお持ちの方はぜひ一度お問い合わせください。