ビジネス 2025年01月30日

エステは衛生管理が大切!理由や対策、注意点などを詳しく解説

エステサロンにおいて、衛生管理は顧客の安全と信頼を守るために欠かせない要素です。清潔な環境を保つことは、感染症や肌トラブルのリスクを低減し、安心して施術を受けられる空間を提供するだけでなく、サロンのイメージアップにも繋がります。

この記事では、エステの衛生管理が大切とされる理由や、具体的な対策、注意点などを詳しく解説します。エステサロンの開業を検討中の方や、顧客の信頼度や満足度を向上させたい方は、参考にしてみてください。

エステの衛生管理が大切な理由とは?

エステサロンにおける衛生管理は、顧客の安全と信頼を確保する上で欠かせない要素です。清潔な環境を保つことにより、感染症や肌トラブルのリスクを減らし、安心してサービスを受けられる空間を提供できます。

衛生管理の徹底はサロンのイメージや顧客満足度の向上にもプラスに働きます。

これらの理由から、エステの衛生管理は大切だと言えます。

エステの衛生管理に必要な対策

エステの衛生管理に必要な対策としては、次のようなものがあります。

  • 施術者の手指消毒
  • 従業員の健康管理
  • 施設や設備の清掃・消毒
  • 器具や備品の消毒・管理
  • 衛生管理のチェックリスト作成
  • 衛生管理に関する法令や基準の遵守
  • 衛生管理責任者の設置
  • 衛生管理要領の作成

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

施術者の手指消毒

施術者の手指は、顧客の肌に直接触れることになります。そのため、手指消毒はエステの衛生管理において、とても大切な対策の1つです。

施術の前後や手が汚れているときは、石けんでしっかり手を洗い、清潔なタオルや使い捨てのペーパータオルで水分を拭き取ってから、速乾性の消毒剤で除菌することが推奨されています。

爪の隙間に雑菌が繁殖したり、顧客の肌を傷つけたりすることを防ぐために、爪を短く切っておくことも大切です。

従業員の健康管理

施術を行う前には必ず健康状態を確認し、発熱や咳、下痢などの症状が見られる場合は、速やかに業務から外れるようにしましょう。従業員が感染性の皮膚疾患にかかった場合は、完治するまで業務に従事させないなどの対策も必要です。

従業員の健康を適切に管理することは、顧客の安全を守ることに繋がります。

施設や設備の清掃・消毒

施術ルームや更衣室、洗面所、シャワールーム、トイレなどの共用スペースは、定期的な清掃と消毒が欠かせません

施設や設備が汚れていると、安全で快適な施術を提供することは難しくなります。特にドアノブや手すりなど多くの人が触れる場所は、こまめに消毒を行うようにしましょう。

サロン内の適切な換気も感染症予防に役立ちます。特に冬は室内の空気がこもりがちなので、時間を決めて意識的に換気を行うことが大切です。

器具や備品の消毒・管理

施術で使う器具や備品は、施術者の手指と同じく顧客の肌に直接触れるものであるため、1回の施術ごとにしっかりと洗浄・消毒し、適切に管理をすることが大切です。

消毒済みの器具や備品は、清潔な状態を保つために、扉付きの棚や蓋付きの容器に保管することが望ましいとされています。タオルなどの布類は消毒液を用いて洗濯し、雑菌の繁殖を防ぐため、速やかに乾燥させましょう。

衛生管理のチェックリスト作成

チェックリストの作成も、エステの衛生管理には有効な対策です。リストには施設や設備、器具や備品の管理状況、従業員の手指消毒や健康状態など、具体的な項目を明記します

これにより、従業員全体で衛生管理の手順や状況を共有し、漏れなく実施することができます。定期的にチェックリストを見直して、不備などがあれば都度改善していくことも大切です。

衛生管理に関する基準の遵守

公共財団法人日本エステティック研究財団が策定した「エステティックの衛生基準」では、衛生管理の観点からさまざまな基準を定めています。

具体的には、施術室内に従業員専用の流水式手洗い設備を設置することや、施術前後の手洗いと手指消毒の徹底、従業員の健康状態の確認などが求められています。

こうした基準をきちんと遵守することが、エステの衛生管理の徹底にも繋がると言えるでしょう。

衛生管理責任者の設置

前述の「エステティックの衛生基準」では、エステサロンの解説者は施設ごとに衛生管理責任者を設置し、従業員の衛生教育に勤めることが求められています。

衛生管理責任者とは、サロン内の衛生管理を統括し、従業員の衛生教育や健康状態の確認、施設・設備・器具の点検や管理などを担当する役職のことです。衛生管理責任者の設置によって、エステの衛生管理を高い水準で保つことができます。

消毒・殺菌・滅菌の違いとは?

エステの衛生管理において、「消毒」「殺菌」「滅菌」の違いを理解することは重要です。

「消毒」とは、対象物に付着している病原性のある微生物を、害のない程度まで減らすことを指します。

次亜塩素酸ナトリウムやエタノールなどの薬剤を用いると、多くのウイルスや真菌を死滅させることができますが、耐久性の高い細胞構造である「芽胞」は残る場合があります。

「殺菌」とは、対象物に付着する菌を殺す行為を意味します。一方、殺す対象や程度は明確に定義されていません。例えば、一部の菌を殺しただけでも「殺菌した」と表現できるため、有効性は薄いといえます。

そして、「滅菌」は対象物を限りなく無菌に近づけること。国際的な基準では、微生物の生存確率が100万分の1以下になることを滅菌と定義しています。これらの違いを理解した上で適切な衛生管理を行うことが、顧客の安全と信頼を守るためには大切です。

エステでドリンクを提供するのはNG?

エステでドリンクを提供するのは、基本的に問題ありません。ただし、提供に際しては法律の遵守や衛生面への配慮が必要です。

ドリンクを提供する場合は法律「食品衛生法」を遵守する

エステサロンでドリンクを提供する場合は、法律の遵守が求められます。無料提供は一般的に問題ありませんが、有料提供の場合は「飲食店営業許可」の取得が必要です。

高価なドリンクを無料提供する場合や、それを宣伝に使用する場合でも、事業としての提供とみなされる可能性があるため注意が必要です。飲食による健康被害を防ぐ「食品衛生法」の規定を守り、衛生管理を徹底することも求められます。

ドリンク提供時の注意点

エステサロンでドリンクを提供する場合の注意点として、以下のようなものが挙げられます。

  • カップやソーサーなどはしっかり洗浄・消毒する
  • 短時間で飲み切れる量に調整する
  • 消費期限や保存方法を確認する

これらの注意点を踏まえずにドリンクを提供すると、飲食による健康被害を防止する「食品衛生法」に抵触する可能性があります。サロンの運営ができなくなってしまう恐れもあるため、注意が必要です。

衛生管理を徹底して安心・安全なサロン運営を行おう

衛生管理の徹底は、安心・安全なサロン運営の基本です。施術者の手指消毒や施設・設備の清掃・消毒、器具や備品の適切な管理、従業員の健康チェックなど、具体的な対策を実施することで、感染症や肌トラブルのリスクを防ぎ、顧客の信頼を得られます。

衛生管理の行き届いた清潔な環境を提供し、顧客満足度とサロンの信頼を向上させましょう。

この記事の執筆者

NBS

NBS編集部

株式会社NBSは創業以来、日本全国の約1,500店舗のエステサロンや美容室に脱毛機を導入し、約3,000店舗のサロンと商品取引を行ってきた美容総合メーカーです。特に脱毛機においては業界のリーディングカンパニーとして数多くの商品を開発してきました。本サイトでは、美容サロンに関するこれまでの豊富な知識と経験を活かし、サロンオーナーの皆様に役立つ情報発信を行ってまいります。

NBSコラムカテゴリー

全国どこへでもお伺い致します

脱毛サロンでの実務経験が豊富なスタッフによる、無料出張デモ受付中!